



はじめに



今回の日常ミステリー記事は、
街灯のミステリー
です。
突然ですが、お家の近くにある街灯って何色をしてますか?



私の家の近くは、
- 黄色
- 白色
の2色です。特に法則もなく適当に並んでいる感じです。



先日夫と夜の散歩に出かけた時にふと気になりました。
そもそも









な ん で 街 灯 ご と に 色 が 違 う ん だ ?
と。
特に理由は無いかもしれません。
適当に配色されているのかとも思ったんですが、調べてみると
これが結構きちんとした理由があったんですよ。
皆さんの周りにある街灯のミステリー知りたくありませんか?




簡潔にわかりやすくご紹介していきます。
【結論】まとめ
先に結論から書きます。
わかりやすいように、
- 直接的な理由
- 日本の歴史的背景
という2つの側面から結論を書いていきます。
- 電球交換時期のずれ
- 行政や自治体の影響
- 街灯場所の環境
- 過去・・・オレンジ色のみ
- 現在・・・オレンジと白と半々
- 将来・・白メイン少々オレンジ




それぞれみていきます。
まとめ1【色が違う理由】
電球交換のずれ



まずは電球交換のずれによる原因です。これが最もイメージがし易いと思います。
家でも電球が切れて電気が付かなくなりますよね。取り替えた直後は他よりも強く発光したり、違う色の電球を設置すれば色も変わります。
あれと同じです。
街灯にも寿命があり、電球が切れて交換されるタイミングがあります。
そのタイミングがずれた結果、近くの街灯の色と違う色をしたり発光の強弱の違いが生まれるわけです。
行政や自治体の影響
そもそも街灯って誰が管理してるのでしょうか?
街灯には2種類あって、それぞれ管理者が変わります。



- 防犯灯・・・行政からの補助金などを資金源に各自治体が取付ける小規模な街灯のことです。
わかりやすく言うと、住宅街の街灯がこれにあたります。



- 道路照明灯・・・行政がつける大規模な照明灯です。大きい道路沿いの街灯がこれにあたります。
以上のことから、
日本の街灯は各自治体と行政が管理していることになります。
私の出身である福岡を例にすると、博多の街灯は博多区の自治体か、福岡県が管理すると言う意味です。
当然、各県、市町村ごとに使える予算が決まっているので、その予算内で街灯の費用、維持費を賄う必要があります。
街灯といっても値段はピンキリで、物によっては数千万も違うようです。
価格の違いとしては、
- 明るさ
- 耐久年数
- 色
- CO2排出量
- 消費電力量
など様々な違いから分けられています。
その為、例えば、今年の予算的に厳しいから安いオレンジ色にしよう、今は白色が主流だから白にしようといったように各管理者の影響(合理的理由)で決めることができます。
街灯場所の環境



最後に、街灯が立っている『環境』も原因になります。
具体的な環境の場所を書くと、次の3つがあります。
- トンネルの中
- 雪が積もる地域
- 夜景スポット
トンネルの中



トンネルの街灯はオレンジ色一択でした。理由はトンネル内の空気がチリや埃が舞っていて視界が悪いためです。
オレンジ色のメリットとして、次のことが挙げられます。
- 視認性が高い
- 立体的に見える
- 反射しづらい
- 虫が寄ってこない
- 温かみがある
- ツヤが出る
視界が悪いトンネルの中ですが、遠くまで見渡すことが出来ないと事故の危険性が高くなりますよね。特に高速道路にトンネルは多く、車のスピードも出ている為、大きな事故を引き起こし易いです。
そこで視認性の高いオレンジ色の街灯が使用されたわけです。また立体的に見えるので、暗いトンネルの中でも物を見つけやすくぶつかるリスクも低くなります。
雪が積もる地域



雪は光を乱反射させる特徴があります。




白色だもんね。
その為、反射しにくいオレンジ色がよく用いられます。雪国は積雪のほか吹雪も起こります。吹雪は視界も悪い上に反射し易い雪が空気中にたくさんありますよね。その際もやはりオレンジ色の街灯が都合が良いわけです。
【例外】最近は白も優秀?



実は最近のトンネルって白の街灯も付くようになったんです。むしろ年々増加していっています。




えぇ?オレンジの方がメリットが多いんでしょ?なのになぜ?
最近白が増えてきているのは、技術の進歩によるものです。白でもオレンジ色のような効果をもたらすことが出来るようになりました。この技術の進歩とはLED電球のことを指すんですが、もう少し後で説明します。
夜景スポット



夜景スポットにもオレンジ色が使われ易いです。
オレンジ色の特徴である、
- 立体感を出す
- 温かみを演出
あたりでしょうか。
おしゃれなバーや喫茶店なんかも同じ考えです。



こういった雰囲気や特別感を演出する時に、事務所や学校のような真っ白の電球だったらどう思うでしょうか?
さらに、こういった所はイスやテーブルもおしゃれですよね。オレンジ色のツヤ感を出す効果もあり余計に綺麗に見えます。
これと同じ理屈で夜景スポットの街灯はオレンジ色が好んで使わるわけです。
まとめ2【過去と将来】
今度は日本の街灯の歴史から街灯の色について紐解いていこうと思います。
過去
昔の街灯はオレンジ色しかありませんでした。
このオレンジ色の街灯を
ナトリウム灯と言います。



ナトリウム灯は長年使われてきたんですが、次のような特徴を持っています。
- 虫が寄ってこない
- 視認性
- 立体感
- 丈夫
- 水銀灯よりエコ
昔は水銀灯というランプもありましたが、環境保全の理由で現在は生産中止されています。
昔はこの水銀灯とナトリウム灯しか主になかった為、街灯のような用途としては、ナトリウム灯が適切ということで使われてきました。
当然この時代にLED電球なんてものはありませんでした。その為、オレンジ色一択だったわけです。
現在
ナトリウム灯がメインだった街灯の歴史に革新的な発明が起こります。そう、LED電球の発明です。
ナトリウム灯とLED電球を比較して優れているところをあげると、
- 価格が安い
- レトロ感
たったこれだけしかありません。つまりLED電球は機能面ではナトリウム灯の上位互換なんです。
耐久年数も、明るさも視認性までもがLEDが優位です。




でも、LEDって白色だよね。だとすると、
雪やトンネルでは黄色の方がいいんじゃない?
確かに色の観点からいうと間違いではありません。実際最近まではこのような理由でトンネルや雪国では以前ナトリウム灯が多用されていました。
しかし、またこれも技術の進化に寄ってLEDの白色でもオレンジ色と負けない視認性と反射しない特徴のものが出てき始めたんです。
その為、最近のトンネル内は白色のLEDが使われている所が増えていってます。
先ほど説明した自治体や行政の影響のところで
防犯灯と道路照明灯の話をしたと思います。
これで説明すると、防犯灯はほぼ全国でLED化が進んでしまったそうです。現在入れ替え真っ只中なのは道路照明灯だと言われています。
なので、現在ではオレンジと白が半々な訳です。
将来



将来は、白色がメインになりオレンジは必要箇所のみになると予想されています。
LED電球は初期費用こそ高額ですが、耐久性や消費電力が小さいなどメリットが非常に多いことから、長い目で見ると安上がりになるとされています。その為、遅かれ早かれ全てのナトリウム灯はLED電球になると予想されています。




あら、じゃあオレンジ色の街灯は絶滅しちゃうのかしら。
一方オレンジ色のナトリウム灯は、レトロ感を出ししたり、景観を維持したい夜景スポットなんかでは使用されます。
しかし、オレンジ色のLEDも最近認知度を増し人気になりつつあります。
またLEDは初期費用は高いけど、これから生産コストは必ず抑えられていく為、どんどん値下がりになると予想されています。
なので、まとめると、
と予測されています。
さいごに
将来の予想まで書きましたが、将来どうなるかは全く分かりません。現にナトリウム灯が主流だった時、LED電球というのが発明され、主流になっていくなんて誰も想像していませんでした。
過去ではほとんどがナトリウム灯だった日本の街灯が将来的には無くなりつつある絶滅危惧種に指定されています。
とはいえ、LEDの方がエコだし費用対効果も高い為、取り変わるのは必然だと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!




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