今回の記事は、
子どもがiPhoneを安全に使えるような設定方法について紹介します。
今や小学生もスマホを持っている時代。子どもにスマホを持たせることは、すぐに連絡が付くという意味では非常に親も安心です。
しかしマルチ化しているスマホには、電話以外の機能がたくさんあります。
近年問題視されているのは、子どもがネット犯罪に巻き込まれるケースです。年々増加傾向にあり、便利さ以上に危険なツールでもあります。
セキュリティの高いiPhoneなら・・・
確かにiPhoneはセキュリティが高いですが、それでも自分から危ない橋を渡ってしまってはせっかっくのセキュリティも無駄になってしまいます。
大人だと見抜ける詐欺や釣りなどのネット犯罪も経験も知識も乏しい子どもでは引っかかる可能性が高いです。
それでもスマホを持たせるメリットが高いという狭間で悩んでいる方へ朗報です。
iPhoneのペアレンタルコントロールというツールを使って、親が制限を掛けることが可能なんです。
本記事ではペアレンタルコントロールの設定方法をご紹介します。
合わせて最近リリースされ愛知県警や著名人も絶賛している、子どもを守るアプリ「コドマモ」も紹介します。
ペアレンタルコントロールとは?
ペアレンタルコントロールとは、親が子どものiPhoneに制限を掛けるための機能です。
何の制限かというと、アプリのダウンロードや課金の可否、使用時間の制限など様々あります。
目的はもちろんかわいいわが子をネットの被害者・加害者にさせないためです。
「ペアレンタル」は、「親の」「親としての」という意味の言葉で、コントロールは、「制御する」「管理する」「操作する」というような意味があります。つまり「ペアレンタルコントロール」とは「親としての管理」ということ。子供が持つスマホやパソコンの利用方法を、保護者が管理する機能をいいます。例えば、利用時間の制限、子供にとって不適切なサイトや動画の閲覧制限、アプリのダウンロード制限といったことを、保護者の端末で設定することが可能なのです。
まずは、利用制限をしないスマホを子供に渡すとどうなるかについて考えてみましょう。口頭で「インターネットは見ない」と約束したとしても、保護者に隠れてこっそり閲覧する可能性は否定できませんし、知らず知らずのうちに有害サイトにアクセスしてしまう可能性もゼロとは言い切れません。誘導されるままに高額な買い物をしてしまうことがあるかもしれませんし、SNSの甘い誘いにのって事件に巻き込まれたという事例もあります。その他、ゲーム依存、ゲーム内の高額な課金、有料アプリのダウンロードといったことも考えられます。
それらすべてを保護者が監視することは、現実問題として不可能です。そこで、子供にとって危険な状況を回避し、親子ともに安心してスマホが使える設定をするために、ペアレンタルコントロールが提供されるようになりました。
ペアレンタルコントロールとは? 子供が安全にスマホを利用するために
スクリーンタイムとペアレンタルコントロールの違い
スクリーンタイムとペアレンタルコントロールはとてもよく似た機能です。
すごくざっくり違いを言うならば、
スクリーンタイムの機能の1つがペアレンタルコントロール
このように言えます。
ペアレンタルコントロールをするにはスクリーンタイムを通る点です。
例えば、ペアレンタルコントロールの制限を掛けるための手順が以下です。
- 設定アプリを開く
- スクリーンタイム
- コンテンツとプライバシーの制限をオン
それで肝心なペアレンタルコントロールというワードが設定アプリのどこにも載ってないんです。。
なのでスクリーンタイムとペアレンタルコントロールが一緒になって混乱してしまいます。
ペアレンタルコントロール前に知るべきこと
ペアコントロールの設定を始める前に、次のことをぜひ知っておきましょう。
- 子どもとコミュニケーションをとりながら制限を掛けよう!
- 13歳未満でもファミリー共有機能を使えばAppleAccountが作れます
子どもとコミュニケーションをとりながら制限を掛けよう!
子どもを守りたい気持ちが強いゆえに、子どものiPhoneに制限をたくさん掛けたい気持ちはわかります。
ただ行き過ぎた管理は逆効果になってしまう可能性もある為、注意が必要です。
子どもとしっかりコミュニケーションをとりながら制限のさじ加減を決めていきましょう。
13歳未満でもファミリー共有機能を使えばAppleAccountが作れます
実はAppleAccountは13歳未満は作ることができません。
しかしiPhoneのファミリー共有機能を使えば13歳未満でもAppleAccountを作成可能です。
今回はこの方法を使って子どものAppleAccountを作成していきます。
ちなみに13歳未満が親に勝手でAppleAccountを作っていた場合はiPhoneの利用規約違反となります。
ペアレンタルコントロール前にやるべきこと
ペアレンタルコントロールの設定を行う前に、いくつかの初期設定が必要です。
- 子どものAppleAccountを作成
- 子どものiPhoneでサインイン
- スクリーンタイムを設定
子どものAppleAccountを作成
以下の方法で子供のAppleAccountを作ります。
▼子どものAppleAccountの作成方法▼
- 親のiPhoneの設定アプリ
- AppleAccount
- ファミリー共有を設定
- 今すぐ始める
- メンバーを追加
- お子様用アカウントを作成
- 保護者の同意(クレカのセキュリティコードが必要)
- 家族のプライバシーの開示に同意する
- お子様の姓名と生年月日を入力
- メアドの入力(持っていない場合はiCloudメアドを作成する)
- iCloudメアド作成者はここでパスワードを決める
- 電話番号を登録
- 承認と購入のリクエストをオン
- 位置情報共有をタップ
- 利用規約に同意
- アカウント作成完了
これで子どものAppleAccountを作成しファミリー共有させることができました。
ちなみにこの時の13~同意までで、子どもの最低限のスクリーンタイムの設定を行っています。
これをやっておかないと後述するスクリーンタイムの設定がスムーズにできません。
子どものiPhoneでサインイン
子どもが使うiPhoneで子どものAppleAccountでサインインします。
スクリーンタイムを設定
ペアレンタルコントロールは設定アプリのスクリーンタイムで主に設定します。
親・子どもどちらの端末でも設定可能です。親の端末の場合は子どものアカウントをタップしましょうね。
以下の手順でスクリーンタイムをオンにする設定をしましょう。
- 設定アプリ
- スクリーンタイム
- 親端末なら子供のアカウントをタップ
- スクリーンタイムをオンにする
ペアレンタルコントロールの設定方法
ペアコントロールを使って子どものiPhoneを制限します。
ペアレンタルコントロールの設定を行う上で一番最初にやることは「コンテンツとプライバシーの制限をオン」にすることです。
以下の手順でできます。
- 設定アプリを開く
- スクリーンタイム
- 親のiPhone操作の場合、子どものアカウントをタップ
- 保護者用のパスコードを入力
- コンテンツとプライバシーの制限をオン
コンテンツとプライバシーの制限をオンにしたことで、より詳細な制限を掛けることが可能になります。
- 使えるアプリを制限する
- アプリや音楽のインストール課金を制限する
- コンテンツを制限する
- 利用時間を制限する
- アプリ別に利用時間を設定する
- Siriによるウェブ検索を制限する
- GameCenterの使用を制限する
使えるアプリを制限する
子どもが使えるアプリを親側が選択して制限することができます。
例えばネットをさせたくないので、Safariを使えなくしたり、やりすぎてしまうゲームを使えなくしたり可能です。
実際は非表示という形で、iPhone上からそのアプリが削除されているわけではありません。
▼設定方法は以下の通り▼
- 「設定」アプリを開く
- 「スクリーンタイム」をタップ
- 「コンテンツとプライバシー」の制限をタップ
- 許可されたAppをタップ
- 子どもに使わせないアプリをOFFにします
注意点
この制限方法は最初からiPhoneに入っているアプリのみがオフにできます。例えば途中でダウンロードしてしまったアプリはオフにすることができません。もしすでにダウンロードしてしまったアプリを制限したければ、そのアプリを削除するしかありません。
でも子どもが再インストールする可能性がありますよね。そこは新たにインストールできないように設定を行うことで対策できます。
アプリや音楽のインストール課金を制限する
親のクレカ情報が無くても、子どものiPhoneの支払い先を通帳などに紐づけておけば、どんどん課金されてしまいます。それはアプリに限らず音楽も同様です。
そこでアプリや音楽のインストール課金を制限する方法も用意されています。
▼設定方法としては以下の通り▼
- 「設定」アプリを開く
- 「スクリーンタイム」をタップ
- 「コンテンツとプライバシー」の制限をタップ
- iTunesおよびAppStoreの購入をタップ
- それぞれの項目で許可、許可しないを選択
【補足】インストールと課金の制限について組み合わせが自由
ここはインストール課金と書いてあるように、「インストール」と「課金」を制限することができます。
インストールはできるけど課金はできないような設定も可能です。
もちろんインストールも課金両方できないようにすることも可能です。
要するにインストールと課金を別ものとしてより細かく制限を行うことが可能なんです。
【補足】インストールを親の承認制にすることも可能
あらかじめファミリー共有に子どものAppleIDを設定していれば、アプリをインストールしようとしたときに、承認リクエストが親のiPhoneに届くシステムを使うことも可能です。親が承認したら子どもは晴れてインストールが可能になります。
親子とはいえ、何でもかんでも制限するのだけが良いわけではありませんよね。子どもの方が安全性を知っているアプリだってあります。
そこは親の承認を得るようにしていて事情や内容を説明することで双方の信頼関係を継続できる機会にもつながります。
コンテンツを制限する
ここはアプリやウェブ上で子どもにとって過激な表現内容を制限する設定方法です。
砕けて言うと、エロいものやグロテスクな表現内容です。
▼設定方法は以下の通り▼
- 「設定」アプリを開く
- 「スクリーンタイム」をタップ
- 「コンテンツとプライバシーの制限」を開く
- コンテンツ制限をタップ
- Appを選択
- 子どもの年齢別にフィルターを設定
- ウェブコンテンツをタップ
- 成人向けウェブサイトを制限もしくは許可されたウェブサイトのチェックを入れる
【補足】アプリとウェブコンテンツそれぞれで設定が可能
コンテンツを制限する設定としてさらにアプリとウェブコンテンツの2つに細分化されています。
このアプリは大丈夫だけど、このウェブサイトは閲覧禁止などより細かい制限方法が可能です。
【補足】年齢別にフィルターを掛けられる
子どもと言っても年齢幅がありますよね。そこできちんと年齢別にフィルターを掛けられるように細かく設定ができるようになっています。
【補足】レートも設定可能
映画の年齢制限などと言った場面で出てくるレート。このレートでの設定も可能です。
利用時間を制限する
利用時間を制限する方法では、子どもが1日でiPhoneを使える時間や時間帯に制限を設けることができる設定です。
例えば、塾の終わりの22時からiPhoneの利用時間をOKにしていれば、塾でiPhoneを使って遊んだりすることが無くなります。
▼設定方法は以下の通り▼
- 「設定」アプリを開く
- 「スクリーンタイム」をタップ
- 「子供のアカウント名」をタップ
- 休止時間
- 開始時間と終了時間を設定
アプリ別に利用時間を設定する方法
こちらはアプリ事に利用時間を設定できる方法です。
例えば友達と同じゲームアプリで遊ぶ約束をしたとします。それが17時~18時までだったら、親は17時~18時まではそのゲームの利用許可を出してあげることが可能です。18時以降は遊べなくなるので、強制的にアプリを辞めざるを得ません。
▼アプリ別に利用時間を設定する方法としては以下の通り▼
- 「設定」アプリを開く
- 「スクリーンタイム」をタップ
- 子どものアカウント名
- App使用時間の制限
- アプリごとに時間を設定し、使用制限終了時にブロックをオン
Siriによるウェブ検索を制限する
iPhoneには優れた音声AIのSiriが標準搭載されていますよね。噂だとiOS18では劇的な進化が起こると予想されているSiriですが、このSiriを使えばSafariのアプリが非表示でもネット検索を行うことが可能です。Siriにウェブで〇〇を検索してというだけで、簡単に情報を知ることができます。
こういう盲点というか気づきにくい抜け穴にもきちんとAppleは対応しており、Siriによるウェブ検索を制限する方法が設けられています。
▼設定方法は以下の通り▼
- 「設定」アプリを開く
- 「スクリーンタイム」をタップ
- コンテンツとプライバシーの制限を開く
- コンテンツ絵資源
- Siriを選択
- 設定項目を選択
GameCenterの仕様を制限する
iPhoneには「GameCenterというゲームツールがあります。これにも制限を掛けることが可能です。
設定方法は以下の通り
- 「設定」アプリを開く
- 「スクリーンタイム」をタップ
- コンテンツとプライバシーの制限を開く
- コンテンツ制限
- GameCenterを選択
- 設定項目を選択
GPSの場所を把握する
これはスクリーンタイムの設定ではなかったので別枠で紹介します。子どものiPhoneの位置情報を親が把握することができる設定です。
この設定方法はスクリーンタイムではなく「メッセージ」を活用します。
また後述する「コドマモ」アプリでも位置情報の確認機能が入っています。
▼GPSで場所を把握する設定方法としては以下の通り▼
- 「メッセージ」を開く
- 子供とのトークルームをタップ
- 子供のアイコンをタップ
- 現在地が表示される
【補足】ファミリー共有していればデフォルトでオンになっている
GPSの位置情報を把握するには設定がオンになっていないといけません。ですが、最初に子どものAppleIDをファミリー共有に入れておけばデフォルトでオンになっている為、早めにファミリー共有に入れておきましょう。
コドマモアプリをダウンロードする
これはiPhoneの機能ではなく、1つのサードパーティ製のアプリになります。
去年リリースされたばかりのAIで子どものスマホに表示される刺激的な内容や誹謗中傷などと言ったものをAIが感知し、親へ通知を送ってくれる「コドマモ」というアプリがリリースされています。
話題性は抜群で愛知県警でも紹介されています。大手メディアもこぞって紹介し、本田圭佑元選手や日本が世界に誇る成田悠輔さんも動画で評価している大注目のアプリです。
【愛知県警公式HP】https://www.pref.aichi.jp/police/anzen/shounenhikou/
【補足】通常のAppleIDの作成方法
実は子どものAppleIDを作る手順が通常のAppleIDの作成方法と違います。
子どもをファミリー共有するため、途中の操作が省かれたり、違う操作が必要になります。
混乱するので、まずは一般的なAppleIDの作成方法を紹介し、そのあと子どものAppleIDの作成方法を紹介します。
わからなくなったら見比べてみて、うまく作成完了までたどり着いてくださいね。
▼通常のAppleIDの作成方法▼
- 「パスワードをお忘れかAppleIDをお持ちでない場合」をタップします
- 「無料のAppleIDを作成」をタップ
- 生年月日を選択
- 名前を入力
- 次へをタップ
- 「現在のメールアドレスを使用」または「無料iCloudメールアドレスを入手」をタップ
- メールアドレスの確認作業を行う
- 強力なパスワードとデバイスの地域を設定
- 2ファクタ認証を設定
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まとめ
いかがでしたか?文明の発達は多くの人の生活を豊かにしてくれます。それは子供でも大人でも平等です。
しかし、新しいものというのはセキュリティの穴があるのもデメリット。ずっと続けてきているセキュリティとハッキングのイタチごっこによる履歴によって精度は高まりつつありますが、0%にすることはかなり無理だと予想されます。
セキュリティが高いスマホとして有名なAppleにはたくさんの制限を設けることができます。
ただ100%安全なものではありません。セキュリティは同じ内容をたくさん入れるより、多角的に監視するシステムを導入するこそが真のセキュリティ向上と言えます。
今回紹介したコドマモを同時に使えば、まさに「鬼に金棒」と言える子どもさんのiPhoneになるはずです。
ただアプリを入れたり、制限を掛けるときは、きちんとお子様と話し合って双方納得した上で始めましょうね!
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